産業用ドローンの導入・開発のご相談
資料請求・お問い合わせビジネスや趣味など、さまざまな場面で利用されてきているドローン。晴天時はもちろん「雨天や強風時にも飛行させたいが大丈夫なの?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
ドローンの天敵とも呼べるのが、悪天候です。ドローンの事故の原因の多くが、天候の急変であるほど、飛行に大きな影響を及ぼします。ドローンを安全に飛行させるためには、飛行しても問題ない天気かどうか見極める必要があります。
とはいえ「悪天候が機体に与える影響がわからない」方も、中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
雨や強風時にドローンを飛行させる問題点を解説するとともに、雨天に強いドローンを合わせて紹介します。
目次
「ドローンが雨天時に飛行してはいけない」と直接規制する法律はないため、雨の中を飛行させても、法律違反で取り締まられるリスクはありません。しかし国土交通省航空局のガイドラインでは「安全に飛行できる気象状態にあるか」という項目があります。(※1)
ガイドラインのため罰則規定こそないものの、安全に飛行するためのルール・マナーとして守る必要があるため、原則的に雨天時の飛行はNGです。
ただし「包括申請」を行っている場合は、事情が異なります。
包括申請とは、特定の許可や承認を得ないで飛行できるもの。業務上ドローンを飛行させる場合や長年ドローンを使用されている場合などは、取得されている方が多いでしょう。
包括申請では飛行マニュアルを遵守するよう定められており、国土交通省の標準マニュアルには「雨の場合や雨になりそうな場合は飛行させない」という文言があります。(※2)
このマニュアルに従わない場合は航空法違反となるため、罰金刑などが科せられるかもしれません。包括申請していない場合は、雨天時に飛行しても法律違反ではありませんが、包括申請を取得している場合は、航空法違反となるため厳重な注意が必要となります。
いずれにせよ雨天時・強風時の飛行は危険なため、飛行させないようにしましょう。
※1出典:無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の 安全な飛行のためのガイドライン|無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン
※2出典:無人航空機 飛行マニュアル – 国土交通省|無人航空機飛行マニュアル(DID・夜間・目視外・30m・危険物・物件投下)場所を特定しない申請について適用
国土交通省のガイドラインで気象条件が言及されていることから分かるように、そもそもドローンは雨など悪天候に弱いものです。とはいえ「ちょっとぐらいの雨風なら大丈夫」と思われるかもしれません。
雨や風により、ドローンがどのような影響を受けるのか、詳しく解説します。天候によるドローンへの影響を詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
ドローンは精密機械なので、基本的に水は天敵。雨の日は浸水するリスクが高く、故障の原因になってしまいます。
ドローンは機体に熱がこもらないように、多くの穴や隙間が存在しており、水が入り込みやすい構造になっています。モーターやバッテリーなど多くの部品が内部に搭載されているため、侵入した雨水によってバッテリーがショートしたり、モーターが故障したりするかもしれません。他にも水滴がセンサーに付着したり、コントローラーが雨で破損したりして、操縦できなくなることも考えられます。
もし飛行中にこういったトラブルが発生すれば、墜落のリスクが高く、通行人や建築物にぶつかるなど、重大な事故につながる可能性もあり危険です。雨の日や雨が降りそうな日は、無理に飛行しないようにしましょう。
ドローンは、基本的に風速5m/s以上になると操縦しにくくなります。機体性能や重量にもよりますが、風速5m/s以上からGPS位置を正確に保持できなくなり、操縦が不安定になります。国土交通省のマニュアル(※)でも、風速5m/s以上の突風発生時には、即時飛行を中止するよう記載があるほどです。
風速5m/sとは、砂埃が舞う程度の風。小枝が揺れる程度の風のため、強風と感じにくいもののドローンにとっては大きな影響があります。「この程度なら大丈夫」と過信せず、周囲の樹木などから風の強さを把握して、飛行させないようにしましょう。
特に建物の近くや海・山などでは風が読みにくいため、不規則な風や強い風で墜落する危険性が高くなっています。
ドローンにとって風は天敵なので、風速5m/s以上の風が吹く場合は、飛行を見送りましょう。
※出典:無人航空機 飛行マニュアル – 国土交通省|無人航空機飛行マニュアル(DID・夜間・目視外・30m・危険物・物件投下)場所を特定しない申請について適用
天候以外にも気を付けたいのが、離着陸時に発生する砂埃です。砂は粒子が細かいため、機体の隙間に入り込みやすく、モーターなどの部品の不具合の原因になりやすくなっています。特に注意すべきなのが離着陸時。プロペラの回転で舞い上がった砂が機体に降りかかるので、モーターやジンバルの中に砂が侵入しやすくなります。
浜辺など砂地での離着陸には、離着陸用のランディングパッドを敷くなど、対策を施すのがおすすめです。舗装されていない地面からドローンを飛ばすシーンがあるのであれば、一つ購入しておくと良いでしょう。丸めて持ち運びしやすいものであれば、大きな荷物になりません。
ドローンは天候だけではなく、離着陸する場所にも注意が必要です。
原則雨天の飛行は禁止ですが、突然の雨で慌てて飛行を中止するなど、予期せず濡れてしまう場合もあるでしょう。
万が一ドローンが雨に濡れた場合は、すぐに飛行を中止して着陸させて、以下の手順で対応してください。
・電源を落とす
・バッテリーを抜く
・24時間以上自然乾燥させる
まずドローンの電源を落として、バッテリーを抜きましょう。次に乾いたタオルで、機体をしっかり拭き水気を取ります。
最後に内部までしっかり乾燥させるため、24時間以上は電源を入れず自然乾燥させましょう。もし濡れたまま電源をオン・オフさせるとショートするので、心配でも電源を付けずに、しっかりと乾かしてください。
また乾かすためとはいえ、ドライヤーの使用や必要以上に力強く拭くのは、故障につながるため控えましょう。
基本的に雨天時は飛行しないのが、ドローンの原則です。しかし中には、雨天時でも飛行できるドローンも開発されています。
雨に強いドローンを紹介するので、雨の中でも飛べるドローンが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください 。
同じく株式会社ACSLが、開発・販売している国産の小型空撮ドローンです。
防災や点検、測量など幅広い分野で活用できるように、飛行データや撮影データ、通信などに万全のセキュリティが施されています。最大対気速度15m/sで、最大飛行時間は25分(標準カメラ搭載時・風速8m/s条件下)となっています。
防水仕様ではないため、基本的には雨天時の飛行は不可としているものの、保護等級IP43(カメラ・ジンバル・バッテリー搭載時)相当の防塵・防水性により、故障しにくくなっている機体です。
例えば突発的な雨などにより、やむを得ず濡れてしまった場合でも、故障しにくくなっているため、雨水による故障のリスクを軽減してくれます。突然の雨でも故障しにくい機体や、水辺など濡れるリスクがある場所で使用できる機体を探しているのであれば、SOTENがおすすめです。
基本的に雨天時は飛行すべきではないドローンですが、防水対応など特殊なドローンであれば可能となります。こうした全天候型のドローンが活躍するのが、地震や台風といった災害時です。
道路の陥没や倒木、土砂崩れなどで道路が寸断され、救助隊がすぐに向かえない状態でも、ドローンなら該当地域の状況を空から把握できます。またヘリコプターなどと違い、離着陸に空港や広い場所を必要としないため、災害時でも周辺環境に左右されることなく迅速に対応できるのも利点です。
広範囲の三次元測量を行えるので、災害直後に被災地のマップを作成できます。
迅速に被災地の情報収集を行うことで、二次災害を防いだり、被災者・救援者の安全を守ったりすることが可能です。
一刻を争う状況下でも、周辺状況に関係なくスピーディーに対応できるのが、雨天対応ドローンの大きな強みです。
精密機械であるドローンは、雨による浸水で内部部品が壊れやすいため、雨天時の飛行には適していません。もし飛行時に操縦が困難になり墜落すれば、人的・物的被害を伴う大きな事故を引き起こしてしまうかもしれません。
雨天時の飛行を直接取り締まる法律こそありませんが、国土交通省発行のガイドラインにも悪天候時に飛行しないよう記載があるため、無理に飛行させないようにしましょう。もし突発的に雨が降ってきた場合は、すぐに飛行を中止してください。
風に強く、防塵防水性に優れたドローンをお探しの方、株式会社ACSLの国産ドローンをぜひチェックしてみてください。