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ドローン事故の原因は?墜落を未然に防ぐための対策を紹介

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更新日:2023.10.06
ドローン事故の原因は?墜落を未然に防ぐための対策を紹介

ドローンはさまざまな業界で活用が広まっていますが、どんどん身近な存在になっていくにつれ問題となってくるのがドローンによる事故です。

ドローンが落下したり墜落したりすれば、人的・物的ともに大きな被害をもたらしてしまい、最悪の場合人命に関わる大きな事故につながるかもしれません。

事故を未然に防ぐためには、いかにしてドローンの事故が発生するのか、その原因を知って対策を施すことが大切です。

本記事では、ドローン事故を回避するために知っておきたい事故の原因や、墜落を未然に防ぐための対策、もしも事故が発生した際の対処法を解説します。

ドローン事故の原因5つ

ドローン事故の原因5つ

ドローン事故を防ぐためには、どのような原因があるのか知っておき、原因ごとに適切な対策を施す必要があります。主な事故原因を5つ紹介します。

1.基礎知識や操縦スキル不足

基礎知識や操縦スキル不足により、事故を起こしてしまう場合があります。

例えばバッテリーの持続時間や風の強さ・向きの影響、機体の大きさによる操作感覚の違いなど、基礎的な知識や操縦経験が足りていないと、誤操作につながりがちです。

また撮影しながらの飛行の場合、映像と機体どちらも確認しながら操作する必要があるため、映像に意識がいき過ぎて操作が疎かになることもあります。

こうした知識・操縦スキルの不足によって、下記のようなミスが発生するかもしれません。

  • プロペラへの接触:プロペラが木や電線などに接触すると、バランスを崩して墜落する
  • ブレーキミス:スピードを出してしまうと急にストップできない。車と同じく速度を上げるほど、停止距離は伸びていくので要注意
  • バック飛行:ドローンを後退させながら高度を上げていく、映像撮影に適したテクニック。障害物の有無や距離を把握していないと衝突の危険がある
  • 自動帰還中の衝突:自動帰還は直線ルートで戻ってくるため、もしルート上に障害物があると激突してしまう

この他にも機体の種類によっては、操作ミスにより強制飛行停止(CSC)コマンドを起動してしまう場合もあります。

CSCとは、緊急時用の非常停止コマンドで、普段の操縦ではしない操作に割り当てられていますが、操縦ミスで飛行中に起動させてしまうとプロペラが停止して墜落してしまいます。

2.無理な飛行

無理な飛行を行って事故につながるケースも考えられます。

例えばスピードを出し過ぎて障害物に激突してしまう場合や、対象物へ過度に接近したことで接触・衝突してしまう場合などが挙げられます。

特にドローンで撮影を行う場合は、カメラ映像だけを頼りに飛行して、目視での周辺確認が疎かになると事故につながりやすく危険です。

カメラの撮影範囲外や死角からの障害物・飛来物が接触する可能性もあるので、目視での周辺確認は大切。木や建造物だけでなく、鳥をはじめ動物が接触する可能性もあります。

「過度なスピード」「過度な接近」「カメラ映像を注視」といった無理な飛行は行わないのが鉄則です。

3.機体の点検や整備不良

操作のミスや誤った飛行はもちろん、機体の点検や整備不良による事故も考えられます。

ドローンは精密機械なので、メンテナンスを怠ると事故リスクが高まります。

例えばプロペラ交換を行わず劣化してしまったり、プロペラの取り付けが甘かったりすると、バランスを崩しやすくなり危険です。

バッテリーの経年劣化や充電不足などによって、思ったように飛行できないケースもあります。

また、飛行後は本体の清掃を心掛けることが大切。プロペラや機体内部に砂や埃などが詰まっていると、飛行に支障をきたす可能性があるからです。

4.電波干渉やGPSのロスト

電波干渉やGPSのロストによって、操作ができなくなったり操縦が困難になったりして墜落するケースがあります。

ドローンはコントローラーから発信される電波によって操縦しているので、電波干渉が起こると操縦不能に陥り墜落の危険があります。

ラジオアンテナ・携帯電話の基地局の近くやオフィス街のような電波が入り乱れる場所は、特に電波干渉が起こりやすく信号喪失のリスクがあるため要注意です。

またGPS情報がロストすることでドローンの現在位置や飛行方向などがわからなくなり、墜落させてしまうかもしれません。

電波干渉とは違いGPS情報がなくなっても飛行は継続できますが、通常よりも操作が困難になってしまうため、結果的に墜落のリスクが高まります。

5.天候の悪化

予期せぬ天候の悪化により、衝突・墜落などにつながるかもしれません。

ドローンは風の影響を受けやすく、突風により流されて衝突したり多方向からの風でバランスを崩して墜落したりする可能性があります。

通常の操縦技術だけでは回避困難なので、春・秋のような突風が多い季節は特に注意が必要です。

また雨によって、プロペラやモーターが故障する可能性もあります。

ドローンには熱放出のため多くの穴が開いており、雨水が中に入り込みやすくなっているため、ショートを起こしやすい機械です。

防水仕様でない場合は、雨が降りそう・降ってきたらすぐに飛行を中断しましょう。

ドローン事故を未然に防ぐための対策方法

ドローン事故を未然に防ぐための対策方法

ドローンの衝突・墜落は人命に関わる重大な事故につながりやすいため、未然に防げるよう万全の対策を整えておく必要があります。

事故を防ぐための4つの対策を紹介するので、対策を徹底してリスクを最小限に抑えましょう。

基礎知識や操縦スキルを習得する

大前提として基礎知識や操縦スキルを習得して、問題なく飛行できるよう訓練しましょう。

ドローンの事故の原因は基礎知識や操縦スキル不足が多いとされており、うまく操縦できないことで障害物への衝突や機体バランスを失っての墜落などが発生しています。

何事もなく操縦できるように知識・技術を身に付けた上で、不測の事態にも冷静に対応できるよう訓練を重ねることが大切です。

民間のドローンスクールに通って学んだり、国家資格を取得したりして、確かなスキルを得られるよう努めましょう。

国家資格がないと行えない飛行方法や一部申請の免除があるため、特にビジネスでドローンを使用する場合は国家資格の取得を目指すのがおすすめです。

アシスタントを手配する

突然のアクシデントが起こっても対応しやすいように、アシスタントを手配するのも事故防止につながります。

一人では確認できる範囲に限りがあるため、障害物や天候変化の確認、着陸ポイントの安全確認など、周辺状況を確認してもらえると安心してドローンの操作に集中できるでしょう。

特に初心者のうちはドローンの操作に必死になってしまったり、カメラの確認に精一杯になったりと、周囲の確認が疎かになりがちです。

アシスタントが操縦者の代わりに周囲の状況を確認してくれれば、安全に飛行させやすくなります。

常にアシスタントを用意するのが難しい場合は、障害物が多い場所のように難易度が高いケースだけでもアシスタントを手配しておきましょう。

またアシスタントは操縦者と口頭で会話できる距離に配置して、即座に連携できることが大切です。

事前に点検・整備する

ドローンの点検・整備が不十分だと、操縦不能に陥るかもしれません。

特に注意して確認しておきたいのは、不備・不調が事故に直結しやすい「モーター・プロペラ・バッテリー残量・コントローラー(操作端末)」の4つです。

【飛行前のドローンチェックリスト】

  • 障害物センサーなどが正常に作動しているか
  • コンパスキャリブレーション(本体GPSに正しい方角を認識させる)を行ったか
  • プロペラはしっかり取り付けられているか
  • モーターに砂やホコリなどが入り込んでいないか
  • バッテリー残量は十分か

飛行前は上記チェックリストを基に、問題なく飛行できる状態か確認しましょう。

また飛行後はドローンの清掃やバッテリーの充電など、しっかりとメンテナンスして安全に飛行できる状態を保つことが大切です。

飛行場所の状況や天候を確認する

ドローンの飛行ルート上の飛行場所や天候が問題ないか、確認してからフライトさせましょう。

ドローンの飛行予定ルート上に建物や自動車、動植物など障害物がないか事前にチェックしておき、衝突しないよう注意することが大切です。

飛行場所によっては他のドローンと衝突する危険もあるため、他のドローンへの注意・対策も怠らないようにしましょう。

建物のような目に見えた障害物だけでなく、電波干渉の問題がないエリアか確認するのも大切です。

また天候が悪化する可能性がないか、天気予報を確認しておくことも忘れてはいけません。ドローン専用の天気アプリなどを活用して、あらかじめ安全に飛行させられる時間帯を把握しておきましょう。

ドローンの墜落・衝突事故が発生した際の対応

どれだけ対策を施していても、不慮の事故が起こる可能性はゼロではありません。

万が一事故を起こしてしまったときのために、事故発生後の適切な対応を知っておく必要があります。

ドローンの墜落・衝突事故が発生した際の対応を解説するので、覚えておきましょう。

負傷者を救護する

ドローン事故により負傷者が発生した場合、まずは負傷者の救護対応が優先です。

国土交通省が定める「運航ルール」でも、負傷者発生時の救護は義務付けられており、直ちにドローンの飛行を中止して危険や被害の拡大を防止するために必要な措置を講じる必要があります。

負傷者を安全な場所に移動させたら、負傷レベルによって「救急車を呼ぶ」「応急救護処置を行う」など必要な対応をとりましょう。

特に大型ドローンとの接触や回転するプロペラとの接触は、大きなケガにつながりやすいため、止血や心臓マッサージ、人工呼吸など、基本的な応急処置の知識・技術は身に付けておきしょう。

事故現場周囲の安全を確保する

二次被害を起こさないように、事故現場周囲の安全を確保しましょう。

例えば墜落後もドローンの電源が点いていてプロペラが回っていたり、道路や公園などに墜落したりすると、第三者へ被害が拡大するかもしれません。

二次被害を防止するために、ドローンの電源をオフにして念のためバッテリーも取り外しましょう。

もし事故によりドローンや建造物などの破片が散乱している場合は、パイロンなどで現場周辺への立ち入りを禁止にして、安全確保に努めましょう。

必要に応じて警察や消防へ連絡する

事故や重大インシデントが発生した場合は、必要に応じて警察や消防へ連絡しましょう。

「事故」・「重大インシデント」は先述の国土交通省が定める運航ルールに定めされているもので、それぞれ以下のような事柄が該当します。

【事故】

  • 人の死傷(重傷以上の場合)
  • 物件の破損
  • 航空機との衝突または接触

【重大インシデント】

  • 航空機との衝突または接触の恐れがあったとき
  • ドローンによる人の負傷(軽傷の場合)
  • ドローンが制御不能になった
  • ドローンが発火した(飛行中に発生したものに限定)

上記のような事態が発生した場合は、速やかに警察へ連絡しましょう。

またバッテリー発火など火災が発生している場合は、消防への連絡・消火活動も行う必要があります。

※参考:無人航空機レベル4飛行ポータルサイト「運航ルール

事故の証拠写真を撮影する

関係各所への事故報告や保険請求などのために、事故の証拠写真を撮影しておきましょう。

事故発生時は気が動転したり負傷者の救護で精一杯になったりしがちで、どのような状況で事故が発生したか記憶が曖昧になり、報告が難しくなるかもしれません。

事故現場の状況を保存するために、墜落地点の状況や機体の破損状況、破損させた物の状態などを撮影しておくことが大切です。

国土交通省などへ事故報告する

事故・重大インシデントが発生した場合は、警察・消防だけでなく国土交通省への報告も必要です。

国土交通省が定める運航ルールでは、ドローンに関する事故または重大インシデントが発生した際には、事故の報告が義務付けられています。

もし事故などの「報告を怠る」「虚偽の報告を行った」場合は、航空法第157条の10第2項に従い、30万円以下の罰金が科せられます。

報告はDIPS(ドローン情報基盤システム)から行い、事故などの発生日時や発生場所をはじめ詳細内容を入力して、必要に応じ状況がわかる写真・映像資料を添付して報告しましょう。

また農薬散布ドローンによる事故の場合は、上記にプラスして都道府県農薬指導部局へ事故報告書を提出しなくてはなりません。

※参考:無人航空機レベル4飛行ポータルサイト「運航ルール

※参考:国土交通省「無人航空機の事故等の報告及び負傷者救護義務

まとめ

ドローンは衝突や墜落など事故が発生すると、人的にも物的にも大きな被害をもたらします。死傷者の発生にもつながるので、日頃からメンテナンスを心掛け事故防止に努める必要があります。

多くの事故は操縦者の知識・技術不足により発生しているため、訓練を重ねて技術を磨くことも大切です。

とはいえ、どれだけ事故防止に努めていても事故発生のリスクはゼロにはならないため、もしもの事態に備えて事故発生後の対処法も頭に入れておきましょう。

株式会社ACSLが開発・販売している国産の産業用ドローンは、最大対気速度15~20m/sと風に強く、防塵・防水性に優れた機体設計のため、あらゆる環境で使用できます。

風が吹く屋外でも安定して飛行できるため、事故につながりにくいドローンを探している方はぜひチェックしてみてください。

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