産業用ドローンの導入・開発のご相談
資料請求・お問い合わせドローンといえば空撮に使用されるイメージが強いものの、最近では建設や農業、物流など、さまざまな分野での活用が広がってきており、ドローンを仕事としている方も増えています。
とはいえ、ドローンがどのような仕事に活用されているのか、いまいちイメージできない方もいらっしゃるでしょう。
ドローンの操縦技術を活かせる仕事を4つ紹介するとともに、年収や必要資格、気になる将来性などを解説します。
「ドローンを仕事に活用したい」「ドローン関連の仕事が気になっている」方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ドローンに関連する職種は、主に大きく2つに分けられます。
一つは「ドローンの製造や開発に関わる仕事」で、もうひとつが「ドローンの操縦に関わる仕事(ドローンパイロット)」です。
前者は「ドローンエンジニア」とも呼ばれ、ドローンの機体部分や制御プログラムなどを企画・開発・実装・検証します。
機体開発には航空工学や電子工学の知識が、制御プログラムの開発にはプログラミング言語などの専門知識が求められるため、ハードルの高い職業です。
まだまだ国内では開発者が少ないので、今後さらに需要が高まっていく可能性のある分野だといえます。
後者のドローンパイロットは、ドローン本体を操縦する仕事で、ドローンの操縦技術はもちろん、仕事に応じて撮影や測量など特定の分野のスキルも求められます。
ドローン本体に関する知識や、航空法をはじめとするドローンにまつわる法律の知識も必須です。
ドローンに関連する具体的な仕事として、主に挙げられる5つの仕事を紹介します。
ドローン関連の仕事に興味はあるが、どのような仕事があるのかイメージが難しい方は、ぜひ参考にしてみてください。
工事現場での測量やインフラ・工場などでの点検といった作業も、ドローンを活用して行われるようになってきています。
測量は、決められたコースに沿ってドローンを飛ばすことで、空撮やソフトウェア解析、3Dモデリングなどを行います。
人の手では測量しにくい現場でも実施できることや、人力よりも短時間・低コストでできることから、需要が高まっている仕事です。
また点検作業は、インフラや工場などの定期点検を行う作業で、赤外線カメラのような特殊な機材を使用することもあります。
高所作業を行うリスクや足場設置のコストを削減できることから、測量作業と同じく需要が高まっています。
どちらの作業も、高度な操縦技術が必要です。測量の場合は、併せて測量士や測量士補といった資格も必要となります。
映像や写真を空撮して、ドローンでしか撮影できないダイナミックな撮影を行う仕事です。
例えば観光地のPV撮影や、映画・ドラマ、CMなどの撮影、バンドやアイドルのMV撮影、オフィスやビルなど建造物のPR、スポーツ中継など、需要は多岐にわたります。
ドローンを飛行させながら、カメラのアングルや位置の微調整なども行う必要があるので、ブレないよう滑らかにドローンとカメラを操作するテクニックが必要です。
ドローンの操縦技術だけでなく、クリエイティブ性も要求される仕事だといえます。
また撮影技術だけでなく、編集技術も身につけておけば、さらに市場価値を高められるでしょう。
空撮映像はさまざまな分野で需要が高まっているので、ハイクオリティな撮影ができるドローンパイロットは重宝されると予想できます。
農薬の散布を空中から行うのも、ドローンで行える仕事の一つです。
人力で行うよりも圧倒的に効率が良いのはもちろん、セスナやヘリコプターを飛ばすよりも安く行えるため、コスト削減につながると期待されています。
ただし決められたルート上を飛行させる必要があるため、高い飛行技術が要求される仕事です。
ちなみに農薬の散布だけでなく、肥料の散布や種蒔きにも活用可能です。
農林水産省もスマート農業を推進していることや、少子高齢化に伴う人員不足が問題視されていることから、ドローンパイロットの需要は高まると想定されています。
ドローンに関する知識や実績を積み重ねれば、講師やインストラクターとして、後進育成に励むことも可能です。
スクールの講師として活動するのはもちろんですが、個人で生徒を抱えてレッスンスクールを開くこともできるでしょう。
ドローンの操縦技術を教えるだけでなく、ドローンの基礎知識や機体のメンテナンス方法、各種ルール・法律、撮影技術、編集技術など、教えられる内容は多岐にわたります。
ただし講師として認められるだけの実力や知名度が必要だったり、カリキュラムを整えるなど下準備が必要だったり、一朝一夕で行える仕事ではありません。
十分なドローンの操縦技術や知識に加えて、受講生にわかりやすく伝えるためのコミュニケーション能力も必要となります。
ドローンの製造や開発に関わる仕事は、機体に関するハードウェアと、制御プログラムに関するソフトウェアの2種類に大別されます。
ハードウェアの場合、産業用ドローンをカスタムする仕事が挙げられます。
産業用ドローンは、用途に応じた機能を付加するカスタム開発が主流になっているので「重たい荷物を運びたい」「精密なカメラで点検したい」など、クライアントのニーズにマッチするカスタマイズを加えて、開発する仕事です。
またソフトウェアの場合、ドローンの飛行システムをプログラミングする開発職です。
あらかじめプログラムを組み込んでおくことで、人間が操作しなくても自律飛行させられます。
例えば風が吹いたらホバリングするようにしたり、障害物を検知したら自動的に回避したりと、飛行中に起こり得るトラブルに対処できるようプログラミングします。
ドローンの需要が急激に高まっていることで、開発する側の職種は人員不足なのが現状で、今後さらに需要が高まる仕事となっていくでしょう。
ドローンに関連する職種は、各業種の年収が大きな目安となります。
「ドローンパイロット」という独立した職業はまだまだ少なく、本業の一部としてドローン業務を担当しているケースが多くなっているからです。
勤務先としては、映像制作会社や農薬の散布を行う事業者、測量会社、点検業者、警備会社など、さまざまな業種の企業が挙げられます。
賃金や労働時間といった労働条件は、勤務先に左右されるため、同じドローンパイロットでも、勤め先によって年収は異なります。
ドローンに関連した仕事を行いたい場合は、どのような業種の企業で勤めるかによって年収が異なることを念頭に置いた上で、資格を取ったり仕事を探したりしましょう。
ドローンに関連する職業は、本業の一部として携わっているケースが多いため、年収の目安は、勤め先の業種によって異なります。
具体的には、以下のような年収が想定されます。
・測量・点検作業系:300~560万円
・映像・写真撮影系:200~600万円
・農薬散布系:350~550万円
・講師・インストラクター:220~420万円
・製造や開発系:450~650万円
※2023年5月現在
経験や実績、操縦技術などによって異なるのはもちろん、所属している企業の給与水準なども影響するため、同じ業界でも年収に開きがあります。
今後市場が拡大していくにつれて、ドローンに関連する仕事の給与水準も高めっていくと考えられるため、さらなる高収入を目指せる可能性があります。
ドローンを扱う職業は多岐にわたるため、仕事内容に応じて資格の要不要は異なります。
ドローン関連の資格取得は現時点では必須ではないものの、仕事内容によっては必要になるものもあります。
ドローンの資格は民間資格と国家資格に大別されますが、国家資格取得者でないとできない飛行もあるため、仕事に応じて必要な資格を取得しましょう。
またドローンパイロットは業務の一部であるケースが多いため、測量に必要な測量士の資格のように、それぞれの仕事で用いる資格の取得も必要です。
一律に必要な資格があるわけではなく、業務内容に応じて必要な資格が異なるので、ドローンを活用する職種に合った資格取得を目指しましょう。
民間資格を取得することで、ドローンを安全に飛行させられる高い技能を有していることの証明になります。
クライアントへの操縦技術のアピールとしても活用できるため、ドローンをビジネスに活用する際に有利です。
ひと口に民間資格といっても種類はさまざまで、以下のようなものが挙げられます。
・DJICAMPドローン資格:ドローン操縦の経験があり、技術を証明したい人向け
・JUIDAドローン資格:初心者・業務経験者向けの2パターン選べる
・DPAドローン資格:同じく初心者・上級者の2種あり、全国の認定校で受けられる
・JDAドローン資格:6種類に分かれており、操作技術の資格だけでなく、農薬散布向けの資格など現場で役立つ資格もある
民間資格の取得は、技術の証明以外にも、国土交通省への許可申請を簡略化できるのもメリットです。
またドローンスクールで民間資格を取得していると、国家資格の試験や講習の一部が免除されます。
国家資格は「無人航空機操縦者技能証明」と呼ばれ、一等と二等の2つに分けられます。
国家資格の大きな特徴は、一等資格であれば、レベル4飛行が行える点にあります。
レベル4飛行とは、有人地帯での目視外飛行のこと。例えばスタジアムでの空撮や市街地での荷物の輸送、建設現場での測量、工場設備の点検など、人の頭上での飛行・作業が可能になります。
レベル4飛行は国家資格の一等資格者しか許されていないので、上記のような飛行を行う必要がある場合は取得しておく必要があります。
また、民間資格保有者でも飛行の許可・承認が必要だった、以下のような飛行でも、国家資格取得者であれば、申請が不要になるのもメリットです。
・DID地区上空
・目視外飛行
・夜間飛行
・人や物との距離30m未満
ドローンの国家資格は、自動車免許と同じく国土交通省に認定されたスクールに通った上で、試験に合格するのが一般的です。
特定のドローンを使用する場合は、別途資格が必要になる場合もあります。
例えば、産業用ドローンのように5.7GHz帯の周波数を使用している場合、飛行には「第三級陸上特殊無線資格」が必要です。
産業用ドローンは土木や建築、農業、空撮など、多岐にわたる分野で活躍しているドローンで、ビジネスとしてドローンを操縦する場合、該当する可能性が高くなります。
また農薬散布を行いたい場合は、使用する機体によっては認定を受ける必要があります。
農林水産航空協会の認定機を使用する場合は、農林水産航空協会からの認定が、DJIやクボタの農業用ドローンを使用する場合は、UTC農業ドローン協議会からの認定が必要です。
上記以外のドローンを使用する場合であれば認定は不要ですが、認定機の方がクライアントからの安心感が高かったり、補助金の種類が多かったりとアドバンテージが存在します。
ドローン市場は拡大傾向にあるため、ドローン関連の仕事の将来性は高いといえます。
ドローンを導入することで、従来よりもコストを削減できたり、安全の確保ができたりといったメリットがあり、労働の軽減にもつながるため、取り入れる企業は増大する見込みです。
レベル4飛行が解禁されたことで、ドローンの活用の幅が広がるのも、大きなポイントです。
IT関連メディア事業を展開する株式会社インプレスが発表した、新産業調査レポート「ドローンビジネス調査報告書2022」によると、2021年度のドローンビジネス市場規模は前年比25.4%増の2,308億円に上るとされています。※
レベル4解禁を契機にドローン活用がより促進される見込みで、2027年度には8,000億円規模の市場になる見通しです。
ドローンの需要の高まりに応じて、ドローン関連の人材の需要も高まるでしょう。
※出典:impress business media. 「ドローンビジネス調査報告書2022」
ドローンパイロットに求められるスキルは、操縦技術だけにとどまらず、周辺スキルや技術も必要となります。
ドローンの市場規模から、将来性はあるといえる仕事ですが、ドローンを飛行させるだけであれば、資格は必要なく誰でも行えるものとなっています。
とはいえ国家資格が設けられ、有人地帯上空での飛行は、国家資格者にしかできないものとなっているので、仕事内容によっては専門的なスキルが必要です。
またドローンパイロットは操縦技術だけでなく、以下のようなドローン関連の専門知識の高さも求められます。
・ドローンのメンテナンススキル
・航空法をはじめとした関連法律や、ガイドラインを把握・遵守するスキル
・飛行許可の申請など事務処理を正確に行うスキル
・天候状況に応じ飛行可否を決断する判断力
・緊急時の対応力
・クライアントと折衝するコミュニケーションスキル
他にもクリエイティブ性や写真・動画の編集スキル、農薬の知識、測量士の資格など、業務内容に応じたスキルが必要です。
単に操縦テクニックだけでなく、専門知識の高さも求められる職業だといえます。
ドローンの市場は拡大傾向にあり、仕事に活用できれば、チャンスが広がる可能性があります。
しかしドローンを仕事で活用するためには、高い操縦技術が必要なのはもちろん、業務に応じた資格やスキル、専門知識が必要となります。
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