産業用ドローンの導入・開発のご相談
資料請求・お問い合わせドローンは空撮や点検、警備、輸送、農業など、さまざまな分野で活躍が期待されており、「これからはドローンの時代だ」「ビジネスに活かしたい」と考える方も多いでしょう。
しかし、ドローンの導入や開発にはコストがかかります。費用面で二の足を踏んでいる方におすすめなのが、公的な補助金です。
企業はもちろん個人事業主でも利用可能なものもあるので、幅広いシーンで活用できます。
ドローンの導入や開発に興味はあるが、資金面で不安を抱えている事業者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ドローンの導入・開発に活用できる補助金は複数用意されているので、目的や補助金の内容に合ったものを選ぶ必要があります。
ドローンの導入・開発に活用できる代表的な補助金を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者などが社会の変化に対応するために設けられた制度です。個人事業主でも利用できます。
製造業に限らず、革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセス改善の設備投資などが対象です。
補助上限額は、750万円~5,000万円です。
活用イメージとしては、以下のようなものが挙げられます。
・ドローン本体および専用ソフトウェアの購入費用
・ドローンの試作品開発
・ドローンを使用したサービス開発のために必要な設備の導入
・ドローン関連部品・システムなどの開発設備の導入
通年で募集しているので応募しやすく、不採択の場合でも再挑戦しやすい補助金です。
応募者の約半数が採択されているので、初めて補助金に挑戦するなど、採択されるか不安な方でも応募しやすくなっています。
※出典:経済産業省. 「経済産業省R5年度ドローン関連予算」
対象となる基本的な条件として、以下の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定していることが挙げられます。
・付加価値額を年率平均3%以上増加
・給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
・事業場内最低賃金≧地域別最低賃金+30円以上の水準にする
3つ全てを満たす必要があり、事業計画に組み込めていない場合や、未達成だった場合は、補助金の全額もしくは一部変換しなくてはなりません。
ものづくり補助金には一般枠以外に複数の枠がありますが、枠ごとに追加条件があることに注意しましょう。
各枠ごとに設けられた独自の条件を満たせなければ、採択されません。
また枠ごとの独自条件だけを満たすだけでは、不十分なのも要注意です。一般枠以外の枠に申請するには、一般枠の条件+独自の条件を満たす必要があります。
一般枠に申請する場合に比べて条件が多いことで、ハードルが高くなっています。
※出典:ものづくり補助金事務局. 「経済産ものづくり・商業・サービス補助金」2023年1月19日更新版
成⻑型中⼩企業等研究開発⽀援事業は、中小企業の研究開発・試作品開発などを支援する補助事業です。
大きな特徴として挙げられるのが、中小企業が大学・公設試などの「研究機関などと連携して行う」研究開発や試作品開発、販路開拓への取組みを支援するという点です。
研究機関と連携して行う事業であれば、最大3年間支援してくれます。
活用イメージとしては、以下のようなドローン関連部品の開発・製造に必要な、基盤技術の開発が想定されています。
・高効率バッテリー開発に関わる基盤技術の開発
・防爆ドローン部品の基盤技術開発
補助額は単年度4500万円以下となっており、3年間の合計では9,750万円以下です。
民間ファンドなどから出資される予定の研究開発などは「出資獲得枠」として、単年度1億円以下(3年間合計3億円以下)とさらに大きな補助を受けられます。
対象となる条件は大きく3つあり、中小企業や特定事業者などが対象です。
・大学・公設試などを含む共同体を構築している
・高度化指針を踏まえた研究開発である
・補助事業期間終了後5年以内に事業化達成する計画である
上記3つを満たしている必要があり、審査では「技術面」「事業化面」「政策面」の3つの観点からチェックされます。
成⻑型中⼩企業等研究開発⽀援事業は、大学・公設試など「研究機関」との連携が必須なので注意しましょう。
対象条件にも盛り込まれているので、いくら優れた研究内容でも企業単独で行っている場合は、補助金の対象外です。
また日本国内において「事業を営んでいる」「本社がある」「研究開発を行う」必要があるので、海外に拠点がある場合は対象外となるのも注意点です。
事業再構築補助金は、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために、事業再構築を行う中小企業などを支援するための制度です。
新分野展開や事業転換、業種転換、業態転換、事業再編といった、思い切った事業再構築に意欲的な中小企業などの支援を目的としています。
補助額は100万円〜7,000万円(成長枠の場合)となっており、中堅企業向けの枠では最大1.5億円の補助金枠もあるなど、金額の大きさが特徴です。
活用イメージとしては、以下のようなものが挙げられます。
・航空機部品の精密加工技術を活かして、ドローン関連部品開発分野へ進出する
・自動車用バッテリーメーカーのノウハウを活かして、ドローンバッテリーの開発用の生産設備を導入する
現在の事業からガラッと事業を再構築することで、経営を立て直そうとしている場合や、数千万円規模の投資を予定している場合に適した補助金です。
※出典:中小企業庁. 「事業再構築補助金の概要(中小企業等事業再構築促進事業)」10.0版令和5年3月30日
対象となる条件として、事業計画について認定経営革新等支援機関や、金融機関の確認を受ける必要があります。
補助金額が3,000万円を超える場合は、金融機関(銀行・信金・ファンドなど)の確認も受けなくてはなりません。
ただし金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみでも大丈夫です。
また補助事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均が3~5%以上増加、もしくは従業員一人当たり付加価値額の年率平均3~5%以上増加の達成も必要です。
付加価値額とは、営業利益・人件費・減価償却費を足したものと規定されています。
※出典:中小企業庁. 「事業再構築補助金の概要(中小企業等事業再構築促進事業)」10.0版令和5年3月30日
対象となる条件を満たした上で、枠ごとに定められた条件を満たす必要があることに注意しましょう。
事業再構築補助金には成長枠やグリーン成長枠、卒業促進枠など複数の枠があり、枠ごとに異なる条件をクリアする必要があります。
また補助額の上限は従業員人数によって異なるため、従業員の少ない企業では、希望の金額を受け取れない可能性があるのも要注意です。
地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業は、地域で持続的に課題解決を行うためのビジネスモデル創出を目的としています。
民間事業者が複数の地域企業を束ねて、地方公共団体や金融機関、教育機関、業界団体、経営支援機関などと連携し「人材の獲得・育成・定着」を行う取組みを支援する制度です。
ドローン事業での活用イメージとしては、下記のようなものが挙げられます。
・複数地域で「買い物弱者問題」を解決するため、ドローンで物流事業のビジネスモデル構築に向けた実証事業を行う
・複数地域で「災害発生時の遠隔状況把握」を行うため、ドローンで防災・被災時対応事業のビジネスモデル構築に向け実証事業を行う
補助上限額は一般枠の場合、補助対象事業1件につき700万円となっており、対象となる事業数が多いほど、多くの補助を受けられる仕組みです。
※出典:経済産業省. 「経済産業省R5年度ドローン関連予算」
※出典:経済産業省. 「令和5年度「地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業補助金(地域戦略人材確保等実証事業)」公募要領」
対象となる条件は大きく2つあり、どちらも満たす必要があります。
対象となる条件は、下記の2つです。(一般枠の場合)
・中小・中堅企業や一般社団法人、一般財団法人、特定非営利活動法人、組合であり、法人格を有する者
・地域金融機関(地方銀行、信用金庫、組合)や大企業(地域金融機関除く)であり、法人格を有する者
地域金融機関であることが条件に含まれているため、一見ハードルが高いように見えますが「連名で申請することも可能」なため、金融機関と連携すれば問題なく申請可能です。
※出典:経済産業省. 「令和5年度「地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業補助金(地域戦略人材確保等実証事業)」公募要領」
年に1回のみ公募しているので、応募時期を逃さないよう注意が必要です。
不採択になった場合に再挑戦したい場合も、同様に来年度の公募を待つ必要があるので、申請を考えている場合は、早めの準備が必要です。
また地方公共団体との連携が必須となっていますが、首都圏に該当する都市は対象とならないのも要注意です。
複数の市町村で取り組みを行うことも可能ですが、複数の市町村で取組む必要性を合理的に説明する必要があります。
スマート保安導入支援事業は、新たなテクノロジーを活⽤することで、電力・ガス・コンビナートなど産業インフラの保安事業のスマート化を図る事業者を支援する制度です。
インフラ設備をスマート化(遠隔監視・制御やAIによる自動化など)することで、安全性・効率性の維持や向上を図るのが目的です。
ドローン事業における活用イメージとしては、以下のようなものが挙げられます。
・プラント内の目視点検にドローンを活用する実証を行う
・送配電線の点検といった高所作業でのドローン活用の実証を行う
補助上限額は5,000万円となっており、開発・実証に関する外注費・委託費や開発・実証に関する機材購入費、工事費はもちろん人件費も対象となります。
※出典:株式会社日本能率協会コンサルティング. 「令和4年度補正スマート保安導入支援事業費補助金(技術実証支援)公募要領」公募要領」令和5年4月12日
補助対象事業者に該当する企業で、以下のような事業を行っていることが条件です。
・保安力の向上と現場作業の省力化・無人化などが見込まれる
・補助事業期間中に、必要な技術・機器・システムなどの開発および評価・検証を完了させる
・補助事業終了後に、他の事業者や事業所に実装・展開する計画がある
・補助事業の成果・効果などに関する調査依頼に対応する
・AIを活用する場合「プラント保安分野AI信頼性評価ガイドライン」を活用して、AIの信頼性評価を行う
技術開発・実証事業に関する補助金なので、それ以外には使用不可なのが注意点です。
例えば、既に市場にある完成製品を導入するなど、事業を立て直すための費用や新規事業のための資金としては活用できません。
事業場や設備へ導入するにあたって、技術的課題を明確にし「何を実証するのか」「その効果をどのように検証するのか」を事業概要説明書に記載する必要があります。
また、産業保安高度化推進事業費補助金の交付を、以前に受けた事業も対象外です。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自社の経営を見直して、持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で「販路開拓」や「生産性向上」へ取組むのを支援する制度です。
ドローン事業への活用イメージとしては、以下のような販路開拓や生産性向上につながる取組みが考えられます。
・自社製品・サービスの広報にドローンの空撮を活用する
・確認・点検作業をドローンで行い生産性を高める
補助上限は50万円~200万円で、従業員数5人以下の商業・サービス業、従業員数20人以下の宿泊業・娯楽業・製造業その他が対象となります。
法人・個人事業・特定非営利活動法人が対象となるので、個人でも補助を受けられます。
※出典:全国商工会連合会. 「小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック」第7版(2023年3月3日)
対象となるのは、以下全ての条件を満たしている事業者です。
・資本金もしくは出資金が5億円以上の法人に、直接・間接的に100%株式保有されていない
・直近過去3年の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超えていない
・持続化補助金の補助事業を実施した場合、各事業の交付規程で定める報告書の提出を本補助金の申請までに行っている
・卒業枠で採択され事業を実施した事業者ではない
また医療法人や宗教法人、学校法人など、小規模事業者であっても対象外となる場合もあります。
常時使用する従業員の数に、指定がある点に注意が必要です。
従業員数5人以下の商業・サービス業、従業員数20人以下の宿泊業・娯楽業・製造業その他が対象となり、いずれも常時使用する従業員の数で規定されています。
規定よりも従業員の人数が多い場合は、対象外になってしまいます。
ちなみに常時使用する従業員には、会社役員や個人事業主本人派遣社員は含みません。
IT導入補助金は、 中小企業・小規模事業者などが、 自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助してくれる制度です。
あらかじめ事務局に登録されたITツールの導入費用を補助してくれる制度なので、補助対象かどうかの判断がつきやすいのが特徴です。
活用イメージとしては、ドローンの機体購入費ではなく、ドローン活用に必要なソフトウェアの購入・契約などの費用に対して補助を受ける形になります。
※出典:サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局. 「IT導入補助金2023公募要領通常枠(A・B類型)」令和5年(2023年)3月
IT導入補助金の対象となるのは、中小企業・小規模事業者などです。
加えて、以下のような条件を全て満たす必要があります。
・交付申請時点で、日本国内で法人登記され、日本国内で事業を営む法人または個人である
・交付申請の直近月において、申請者が営む事業場内の最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上である
・その他の補助金などと重複する事業を含んでいない など
IT導入補助金の条件は、他の助成金に比べて多くなっているので、一つ一つクリアしているか確認することが大切です。詳しくは事務局の「補助対象について」を確認してみてください。
他の補助金とは違い、補助金の対象が明確に定められている点には注意が必要です。
事務局に登録されたドローン関連のソフトウェアのみ対象なので、補助対象が限られています。
またドローン関連のソフトウェアが対象なので、ドローンの機体を導入したい場合には使えません。
対象は随時変更されるため、どのようなものが認定されているかチェックが必要です。
補助金は申請後すぐに交付されるわけではなく、採択されてある程度時間が経ってからとなるのは覚えておきましょう。
補助事業の完了後や導入効果の確認後に交付されるなど、申請から長期間経過してから交付されるケースがほとんどです。
申請から交付まで1年程度かかるケースも珍しくなく、申請準備期間も含めれば2年以上かかることもあります。申請から交付までのスケジュールを、逆算しておくことが大切です。
経営状況をすぐに好転させるものではなく、費用を後から補填してくれる制度であると認識しておきましょう。
さまざまな補助金が設けられており、ドローンの機体導入やソフトウェアの導入、研究開発、実証など、補助金ごとに多様な目的に使用できます。
どのように活用できるかは補助金ごとに違うので、ドローンを導入して行う事業に合致するものを探すことが大切です。 株式会社ACSLでは、セキュアな国産産業用ドローンの開発・販売を行っています。ぜひ補助金を活用して、弊社のドローン導入などに役立ててください。