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ドローンを工場で利用するメリット・デメリットを解説

インフラ点検
更新日:2022.12.12

ドローンは2010年代より急速に実用化が進んだ無人航空機です。空撮を手軽に楽しめるホビーというイメージが強いですが、物資を運んだり測量をしたりとさまざまな産業でも活躍しています。職種によっては、業務効率を大幅に改善できるでしょう。サイバー空間とフィジカル空間が高度に融合されたSociety 5.0やインダストリー5.0の実現においても、ドローンは重要な存在となるでしょう。

この記事では、ドローンを工場で活用するメリットとデメリットを解説します。自社にドローンを導入して業務の効率化を図りたいと考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

ドローンを工場に導入するメリットとは

ドローンを工場に導入するメリットを紹介します。ドローンといえば、軽い荷物を運んだり空中を撮影したりといった用途で使われることが多いのですが、工場ではどのような使い道があるのでしょうか。

生産ラインの見える化が可能

大型工場では、たくさんの人が広い場所で働いています。工場が広いほど人の流れや部署ごとの生産状況が分りにくくなりがちです。各部署に責任者を置いて定期的に報告させても、分析までに時間がかかります。ドローンを利用して空から工場全体の稼働状況を確認すれば、生産ラインの「見える化」が可能です。

例えば、上空から撮影した映像を3D化すれば、どの設備にどれだけ人員が配置されているか確認できます。素早く適切な人員配置が可能になるでしょう。

また、IoT機器などを利用して生産状況のデータ収集ができれば、リアルタイムでどのラインで何をどのくらい作っているのか、リアルタイムで確認ができます。こまめな生産調整も実現するのがポイントです。

在庫管理の効率化

工場で最も重要かつ手間のかかる仕事の一つに、在庫管理があります。在庫が多いほど管理に手間がかかり、工場によっては棚卸しに何日もかかることもあるでしょう。

しかしRFタグのデータを非接触で読み書きするシステム「RFID」とドローンを組み合わせれば、在庫管理を効率的に行えます。在庫にICタグを付けておけば、ドローンを上空に飛ばすだけで在庫の数を把握できます。電波を用いて在庫管理するので、数え間違えもありません。大人数で時間をかけて行うよりスピーディかつ正確に在庫管理が可能です。人件費削減にも役立ちます。

ICタグを取り付ける手間もありますが、ドローンによる在庫管理が一般的なものになれば、最初からICタグ入りの商品が出てくるようになるでしょう。大きな在庫倉庫を持つ工場ほど、在庫管理を自動化できれば大幅な業務の効率化につながります。

スピーディな点検

工場は安全のために定期的な点検が行われています。広い工場であれば、点検にも時間と手間がかかるでしょう。特に、化学工場など危険物を取り扱っていたり製造したりしている工場は、点検もしっかりと行わなければなりません。しかしドローンにカメラを積んで上空から点検を行えば、スピーディーに行えます。

2022年3月時点で、高速道路の点検はすでにドローンと「i-DREAMs」および「InfraDoctor」という2つのシステムを組み合わせて行われています。このシステムはクラウド上にドローンが撮影した写真や3D画像を置いてAI解析することで、点検が必要な箇所を割り出す仕組みです。これを応用すれば、工場の点検も簡単に行えます。

人件費の削減

在庫管理や点検など今まで人が行っていたことをドローンが代わって行えば、人件費の削減につながります。特に前述した点検や在庫管理のための棚卸しなどは、効果が測定しやすいでしょう。

また生産ラインの「見える化」を行えば、どのラインにどれだけ従業員を配置すればいいのか、すぐに判断できます。繁忙期でも、残業をせずにすむようになるかもしれません。

危険な場所での作業を減らせる

工場の仕事のなかには、危険な場所での作業もあります。例えば、高所での作業や毒物や危険物が入っている容器の点検などです。このような作業もドローンを使えば人の手がなくても行えます。労災が発生する確率も大幅に下げられることでしょう。

特に高所での点検はドローンが最も得意とする作業で、すでに実用化が進められています。

ドローンを導入する前に知っておきたいデメリットとは

ドローンの導入にはメリットだけでなく、デメリットもあります。

ここではドローンのデメリットを解説します。デメリットも把握しておけば、自社の工場でドローンを導入すべきか、導入する際にどのような対策が必要か判断しやすくなるでしょう。

事故のリスク

ドローンの操作には技術が必要です。単純に飛ばすだけならば1日練習すれば問題ないかもしれません。しかし工場での作業が安全に問題なく行えるまでには、時間がかかるでしょう。

また熟練した操縦者でもドローンは、ちょっとしたことでバランスを崩して墜落する可能性があります。墜落したドローンが地面に落ちるくらいなら問題はありません。しかし生産ラインのうえに落ちたり、設備の中に入ってしまったりすれば、工場が操業停止になる恐れも否定できません。

ドローンを工場に導入する際は事故のリスクをどのくらい減らせるか、事故をどの程度防げる仕組みを作れるかを検討することが重要です。

工場向けのドローン・サービスが限られる

現在、産業用に使われているドローンの多くが、運送用・撮影用・調査用などです。農薬などの散布に使われるドローンもありますが、その他の用途のドローンはまだまだ開発が進んでいません。

したがって現在のところ工場向けのドローン・サービスは限られています。仕事の効率化のためにドローンを利用したいと思っても、使いたいサービスがなければ導入は難しいでしょう。

現在は多くのサービスが実証実験段階にあり、現場に導入されるまでもう少し時間がかかる可能性があります。

導入費用がかかる

産業用のドローンは、ホビー用途は異なり機体だけでも導入に数十万~数百万円の費用がかかります。大型のドローンに多機能な機材を搭載したものほど費用がかかるでしょう。

またドローンは、購入しただけでは仕事に活かせません。専門の業者にコンサルティングをしてもらう必要があります。その費用も数十万~数百万かかるケースがほとんどです。

ドローンに多くの仕事をさせようとするほど、初期費用がかかると考えてください。これに加えてランニングコストも発生します。

飛行が制限される可能性がある

ドローンは元々、屋外に飛ばすために作られたものです。大型であるほど屋内では行動が制限される可能性があります。

またGPSやWi-Fiなどを用いてドローンの自動操縦を行っていますが、家屋の構造によっては電波が届かないこともあるでしょう。特にGPSやWi-Fiが届きにくい地下や民家から離れた場所にある工場は、注意が必要です。心配な場合は一度電波の状況を確かめてみてください。

ドローンを導入する際のポイント

ドローンは、ただ機体を購入すればいいわけではありません。どのような仕事を任せるかにより、搭載するソフトなども異なります。そのため専門の業者からノウハウごと、購入するのがおすすめです。

もちろん費用もかかりますし、場合によっては工場の設備をかえる必要もあります。そこまでコストと手間をかけて現時点で導入するメリットがあるかどうかを考えて、ドローン導入を決めるのがおすすめです。

まとめ

今回は工場にドローンを導入するメリット・デメリットなどを紹介しました。ドローンはまだ発展途中の機材です。導入後も定期的なバージョンアップも必要になります。ニーズと技術の進歩に合わせてドローンを導入するには、信頼できる業者にアフターケア込みで依頼するのがおすすめです。

株式会社ACSLでは、国産の産業用ドローンを開発しています。屋根の点検はもちろん、インフラ点検や災害、調査などさまざまな分野で採用されているのが特徴です。また国際規格「ISO9001」、JUAV認定を取得しているドローン専業メーカーであるため、安心して質の高いドローンを購入できます。

工場にドローンを導入したいと考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。

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